1 目 的:タンザニアの次世代を担う青少年の人材育成としての空手道を実践するタンザニア剛柔流空手道協会を応援するために空手着を集めること、沖縄県内、特に南城市の青少年に国際的視野の涵養と国際理解の機会を提供することを目的とする。

2 日 時:2015年9月27日(日)10:00~17:00

3 名 称:アフリカ・イベント「Fun Africa in Nanjo 2015」

4 場 所:南城市文化センター シュガーホール

5 主催・後援

主催:Fun Africa in Nanjo 2015実行委員会(NPO法人レキオウィングス)

後援:南城市、沖縄県国際交流・人材育成財団、沖縄県JICA帰国専門家連絡会、JICA沖縄国際センター、一般社団法人りゅうぎん国際化振興財団

6 内 容

  • 沖縄県の空手主要4団体や空手着メーカー、一般の方々から空手着を集める広報活動を行い、集めた空手着をタンザニアに郵送する。

実施内容:

沖縄県空手道連合会会長、沖縄空手・古武道連盟理事長、全沖縄空手道連盟会長、沖縄剛柔流空手道師範、株式会社守礼堂代表取締役にそれぞれ面談し、趣旨説明並びに協力依頼を行った。沖縄県空手道連盟事務局長には書面にて協力依頼した。この他マスコミ取材やイベント告知の際に一般の方々に向けた空手着寄贈の依頼を行った。結果、守礼堂様をはじめとする空手関係者及び一般の方々から200着以上の空手着と帯を集めることができた。100着を目標にしていたが、倍の数の空手着を集めることができ、目標を達成できた。

集まった空手着は郵送のための仕分・選別・梱包作業を実施し、10月15日、タンザニアに向け郵送した。

  • 沖縄県・南城市でアフリカ・イベント「Fun Africa in Nanjo2015」を企画し、青少年にアフリカについて知る機会を提供するとともに、空手着の寄贈を募る。また、アフリカ写真展を行う。イベント内では青少年を対象にアフリカを紹介する国際理解ワークショップを実施する。

実施内容:

  • オープニングセレモニー

JICA沖縄で技術研修を受けているアフリカ出身の研修員12カ国12名を招待し、他の国々の研修員と合せ総勢18名が午前と午後に分けてイベントに参加した。非常にカラフルな民族衣装の研修員は太鼓のワークショップやライブを盛り上げてくれた。また各ブースでは、来場者と交流し、シュガーホールをアフリカ色に染めていった。

オープニングセレモニーでは、当会あいさつのあと、JICAアフリカ研修員によるお国紹介を行い、「Let’s have fun in Africa!」との掛け声と演奏を行った。研修員は演奏で踊りだし、セレモニーを盛り上げた。

  • 映画の上映「世界の果ての通学路」

「世界の果ての通学路」は、道なき道を何時間もかけて通学する子どもたちを追った驚きと感動のドキュメンタリー作品。日本をはじめ、先進国では子どもが教育を受けることは義務であり権利とされている。学校は徒歩圏内、もしくはスクールバスや公共交通機関で通える範囲に設置されているが、本作に登場する4人の子どもたちの教育環境は全くそうではない。野生のキリンや象が生息するサバンナを駈け抜けるケニアのジャクソン。山羊飼いの仕事を終えてから、愛馬で学校へ向かうアルゼンチンのカルロス。女子に教育は不要とする古い慣習が残る村から、寄宿学校に通うモロッコのザヒラ。生まれつき足が不自由で、弟たちに車椅子を押されて登校するインドのサミュエル。通学路は危険だらけで、大人の足でも過酷な道のりである。それでも子どもたちは学校へまっしぐらに向かう。沖縄では、親に学校まで車で送ってもらう子どもたちが多い中、ひたむきな彼らを見て、教育とは将来を切り拓くためのパスポートだということに気づくきっかけを提供できた。

  • タンザニア大使講演会(協力:在日タンザニア大使館)

在日タンザニア特命全権大使バティルダ・サルハ・ブリアン大使を沖縄にお招きし、講演会を開催した。タンザニアの自然や歴史、文化や食事などについて説明。世界の成長している20カ国のうち10カ国がアフリカでタンザニアもその一つであり、将来性のある国であることが紹介された。また講演会に先立ってオーストリア人のウェルナー氏によるモザンビーク紹介映像と音楽のコラボレーション演奏がホール内で行われた。

  • アフリカ写真展

沖縄出身の青年海外協力隊としてアフリカで活躍する現職教員の上原 拓氏の活動写真展やアフリカの自然、食事、人々の紹介、映画の関連情報などを掲示したパネル展を開催した。またウェルナー氏によるモザンビークの映像と楽器を紹介するコーナーも設けた。いきいきとしたアフリカの人々のくらしに見入る来場者も多くアフリカへの理解が進む展示となった。アフリカでの青年海外協力隊体験談として、タンザニア、モザンビーク、ザンビア、ケニア、セネガルなどに滞在した8名の経験を写真展や各ブースで来場者に説明し、アフリカ理解促進に努めた。

  • アフリカ&エスニック屋台

ガーナカレーのアンタルキッチン、サモサのサンカクヤ、トルコアイスのトルコロカンタケレベッキ、バケットに肉を包んだGozza、エスニック料理の風天など多くの屋台が参加。アフリカワインの販売など可能な限りアフリカの色を出してもらった。

  • フェアトレード商品の販売

南城市のアマム工房、アフリカ雑貨のGIVE-ON、レキオウィングスのチャリティショップを出展。タンザニア大使館からもアフリカの民芸品とピンバッチの販売とパンフレットの無料配布を行った。南城市地域物産館にもご協力いただき、南城市の特産品を紹介した。

  • アフリカ絵画「ティンガティンガ」体験

アフリカに滞在経験のある南城市の大川夫妻が講師となり、ティンガティンガのペイント体験を行った。一日中体験者が途切れることなく、人気のあるコーナーとなった。アフリカ文化の一端に触れる機会を提供できた。

  • アフリカの伝統衣装の着付け体験

アフリカの衣装を着付け、記念撮影するコーナーを設けた。このブースも一日中人が往来し、特に子どもたちが多く体験した。

  • 伝統音楽体験ワークショップ

西アフリカの伝統楽器「ジェンベ」を体験するワークショップを実施。体験者は覚えた曲をライブの際に来場者に披露した。日ごろ目にする機会の少ないアフリカの楽器を演奏する貴重な体験ができた。

  • アフリカ音楽ライブ

午前11時半から第一回目のジェンベ演奏、午後4時から第二回のアフリカ音楽ライブを実施。第二回は、ガーナのトーキングドラム、ジンバブエのムビラ(指ピアノ)、西アフリカのジェンベの演奏を実施し、多くの来場者が踊り、手をたたき楽しんだ。つきしろ広場の屋外の雰囲気がアフリカの風に包まれ、幸せなひと時を過ごすことができた。

  • アフリカの本の読み聞かせ

アフリカに関係する絵本50冊が準備され、絵本のコーナーを設けた。数や挨拶のミニ講座、絵本の読み聞かせ会が開催された。子どもたちに非常に人気の高いコーナーで常時読み聞かせが行われていた。

  • アフリカの遊びの紹介、ティンガティンガ塗り絵体験

アフリカの子どもの遊び「バオ」の体験とティンガティンガの塗り絵を行った。「バオ」や塗り絵に熱中する子どもが続出し、いつまでも離れられないコーナーとなった。

  • JICAアフリカパネル展示

JICA沖縄の全面協力のもと、JICA青年海外協力隊50周年、JICA沖縄30周年とJICA沖縄の事業紹介のパネル展が開催された。JICA事業について熱心に聞く来場者もあり、国際協力への理解を深めることができた。

7 まとめ

多くの方々のご協力により本件を実施し、和やかな雰囲気のもと安全に成功裏に終了することができました。映画は満席で、一日中来場者が絶えることなく、素晴らしいイベントとなりました。空手着も目標値以上が集まり無事タンザニアに郵送することができました。青少年の来場者も多く、次世代を担う青少年に国際理解のきっかけを提供することができました。ブリアン大使も沖縄への理解を深め帰京されました。JICA研修員も多くの県民の方々と交流しました。こうしたことから、このような機会は、アフリカから、沖縄から、参加した人々が集い、交流し、お互いを知ることができる絶好の機会になると確信しました。

これからもこのような機会を設け、沖縄への貢献と国際社会への貢献を継続できればと考えています。