2016年10月に「フィリピン・ビクトリー・フェスティバルin 南城 2016」を開催しました。その様子を報告いたします。

(1) 事業の内容・目的
沖縄県南城市は当法人とともに2013年8月からフィリピン・西ネグロス州・ビクトリアス市の農業と観光を活かしたまちづくりを支援しています。
ネグロス島は、砂糖の島といわれるほどサトウキビの生産が盛んです。しかしながら、砂糖に頼りすぎていたため、1980年代砂糖の価格が大きく下がった砂糖危機の際には大飢餓が起き多くの市民が苦しみました。こうした背景から南城市と当法人は、南城市が合併して10年間の経験を南城モデルとしてビクトリアス市に伝えながら、サトウキビ以外の有機野菜や農産物の加工品、観光分野でまちを元気にするプロジェクトを行っています。
本事業は、南城市内で行われているすばらしい国際的活動を多くの方に知っていただくこと、色とりどりの色彩を持つフィリピンの文化、たくましく大地に根を張って生きる人々、フィリピンの音楽、食事、映画を紹介するフィリピン・イベントをおこなうことで、南城市の新たな魅力を発信することを目的に実施します。
沖縄県内にはフィリピンの方々が600名も在住しています。南城市にも多くのフィリピンに関係する方々がおり、南城市のフィリピンに心をひきつけられた人々の力を結集します。この事業を行うことで、南城市の「人をひきつける力=魅力」が高まり、沖縄県内における地域社会の国際化促進も期待できます。
(2) 名称:フィリピン・イベント“Philippines Victory Festival in Nanjo 2016”
(3) 日時:2016年10月16日(日) 10時から17時まで
(4) 場所:がんじゅう駅・南城(南城市知念)
(5) 実施体制:
主催 特定非営利活動法人レキオウィングス
後援 南城市、JICA沖縄国際センター
協力 沖縄県JICA帰国専門家連絡会、りゅうぎん国際化振興財団、公益財団法人沖縄
県国際交流・人材育成財団

(6) 実施内容:
がんじゅう駅の駐車場に特設ステージを設置しました。10時からのオープニングセレモニーは、古謝市長、JICA沖縄河崎所長、ビクトリアス市市議会議員ビンセント氏の挨拶、なんじぃをモデルにビクトリアス市のマスコットとして誕生したトリーが、なんじぃとビクトリアス市からの10名の職員と一緒にトリーダンスを披露するなど、オープニングを華々しく彩りました。13時からのウェルカムセレモニーでは、ビクトリアス市からの10名によってミュージカルが演じられました。その後、県内在住のフィリピン人によるMabuhaiダンサーによる歌と踊り(バンブーダンスなど)が紹介され、セレモニーを盛り上げました。16時からは、クロージングセレモニーとして、Mabuhaiによる歌と踊り、ビクトリアス市による観客を巻き込んだフェスティバルダンスが演技されました。
がんじゅう駅館内では、フィリピン共和国総領事による講演会を行いました。10:40と13:40の計2回、アラルコン総領事によるフィリピンの歴史、国旗、見どころ、沖縄との深い関係が講演され多くの方々にフィリピンを知っていただくことができました。この後、南城市職員でビクトリアス市役所に観光分野で派遣されている仲里みかる氏から、ビクトリアス市でのトリーダンスの各字での普及活動が映像で紹介されました。そして青年海外協力隊50周年を記念して製作され、フィリピンを舞台とした映画「クロスロード」を上映しました。
館内の体験ブースでは、フィリピンの絵本の読み聞かせ、伝統楽器の製作体験、衣装・コースターづくり体験、プラスチック板体験などを行いました。
またJICA写真展示コーナーでは、青年海外協力隊のフィリピンでの活動写真展、JICAボランティアの紹介などを行いました。
屋外テントでは、11店舗が出展し、フィリピンの観光案内、冷たいおやつ「ハロハロ」、フィリピン料理、豚の丸焼き「レチョン」、エスニック料理、フレグランススプレーづくり体験、パン、有機野菜・加工品、アイスの販売などを行いました。
当日は1千名以上の来場者があり、がんじゅう駅・南城が一日フィリピンの風に包まれました。これまでビクトリアス市を訪問・受入をした南城市の皆さまに協力をいただくことができました。フィリピン総領事をはじめ、県内在住のフィリピンの方々にも多大なるご支援をいただき、多くのフィリピンの方にも来場していただきました。そしてビクトリアス市からの10名のメンバーにとっては国外でビクトリアス市を紹介するはじめての機会になりました。ビクトリアス市の観光案内や物産、文化を来場した方々に余すことなく伝えることができたかと思います。そのためにビクトリアス市の皆さんは多くの時間をかけて準備を進めてきました。その集大成が今回のイベントで発揮できました。
当法人だけではとても成し得ないイベントで沖縄県JICA帰国専門家連絡会、JICA沖縄をはじめ、本当に多くの方々にご支援・ご協力をいただきながら本事業を安全に成功裏に終了することができました。
多くの方々が無償で惜しみない協力を提供いただいており、南城市のフィリピンに心をひきつけられた人々の力が結集しました。この事業を行ったことで、南城市の「人をひきつける力=魅力」が高まり、沖縄県内における地域社会の国際化促進に寄与できたと評価しています。
当法人では、引き続き国際協力・国際交流・人材育成・地域活性化の事業を通じた沖縄への貢献を継続していく所存です。今後の更なるご支援・ご協力よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。サラマット!